「香ちゃんチキンライスの方あっため終わったー」
「ほなら卵交代せえ…俺洗いモンする」
「あいよ」

香と交代して卵をふわふわに仕上げて皿に分けたチキンライスに崩れないように乗せて各名前を書いてお盆にのせた

「香ちゃんできたよ」
「マジで?先に行って…あ、氷溶けちまったかな」
「またここ来るわ」
「ん」

大部屋に向かい、正座でいた二人の目の前にお盆を置くと二人を見ると怯えた顔で私を見るので苦笑いして向かいにそのまま座った

「怒ってないから足崩しなよ」
「…うん」
「まあ、こんなことあってもいいっしょ。偶にはね
 これ、配っておいてくれるか?」
「うん!」
「任せて!」

お盆にコップを乗せて台所に戻ると「大丈夫だったか」と聞かれたので過保護だなあと思いながら「しょぼくれてたけど…大丈夫でしょ」と返してコップに氷を入れた。ちょうど香も洗い物が終わったらしく電気を消してついてきた
廊下の窓ガラスには雨が張り付いて外がぼやけていた。じっと外を見て自分の家を見て大部屋に向かった

。。。

「いただきます」

香が言った言葉をみんなが重ね、オムライスにスプーンを差し込んだ。賞賛の言葉をスルーして食べ終わると先に片づけた。

「…おい、そんなに急くな。何かあったのか」
「や、うちはええかも知れんけど花ちゃんの着替え取りいかななーと思うて」
「ああ、なるほどな」
「私!?ええよ!お母さんに持ってきてもらうわ!」
「でも…」
「たぶんやけどね、寧ちゃんのはサイズが合わない」
「…せか」

渋々香の隣に座りなおして麦茶を飲んだ。花は私より10㎝も高いもんな…
時計は1を指していて、お昼少し遅くなってもうた、と頭の隅で思った

「…香ちゃんや」
「何や」
「お昼遅くなってもうたしおやつは少しあとやで?」
「何やと…!?」
「アカンに決まってるやろうが…」
「さすがに私も賛同するで」
「花まで…!」
「ホンマ香は甘いもん好きやな」
「凌は嫌いなんか?」
「いや、程々にな」

軽く喋ってから暇になったのでお皿を流しに入れておいて部屋に戻ると男子組が仲良く寝ていて、花が毛布を掛けていた。アイコンタクトを取ると玄関から花を呼ぶ声が聞こえ、お母さんだと花が小走りに行ったのでお皿を洗って拭いてなおした。