一夏の花




なにをするにも力が出なかった毎日だ。
屋上に行くなんて考えたこともなかったからどこかさえ分からない。


把握しているのはせいぜいこのフロア全域くらいだ。


でもこの日は、なぜか心をひかれた。




描きかけのノートをぱたんとと閉じて、私は看護師と一緒に病室を出た。