守るのは俺だけ

「お前、何でそんなかばうんだよ。」

びっくりして、顔を上げると

「池田くん?」

そこには、同じクラスの池田勇太君が
いたのです。
泣いているのがばれるのが嫌だったから、袖で雑に涙を拭いた。

「質問に答えろ。なんでかばうんだよ。」

見られてたのかな。

「かばってなんかないよ。」

「俺、見たんだよ。お前が武井が壊したのにかばったところ。」

げっ。やっぱ、見られてたんだ。

「あははは。そんなことないよ。
私、そろそろ行くね。」