夏物語


夏廉はまだ気付いていないらしく、椅子に座りながらぼーっと窓の外を眺めている。



すると、開け放っていた窓から風が吹き、夏廉の髪を揺らした。



「ーーっ…!?」



俺は、どこか寂しそうで、泣きそうな夏廉の横顔に見惚れてしまっていた。



不覚にも、ときめいていた。