「おーい。
何ぼーっとしてんだよ」
「あっ。
ごめん...」
「なあ、俺ちょっと話あるんだけど
ちょっと着いて来てくんね?」
「へっ⁉︎
うん...」
...話ってなんだろ?
風が立ち止まったのは階段の踊り場。
「なあ、俺無理だって分かってんだけど
おまえの事好きなんだよ...」
「えっ?
だってあの時私の事振ったじゃん?」
なのに何で今さら...
「俺さ、おまえと話さなくなって分かったんだよ。おまえと過ごしてた時間が楽しいって。だから...」
「ごめん。
私、翔太が好きだから」
もう無理だって分かってるのに、やっぱり翔太が好き。
「だよな...
でも俺ぜってー諦めねぇから」
「うん...」


