「翔太くんっ!
学校案内してよ!」

「は?」

昼休み、アイツ...上原が声かけてきた。

つーか、ホンキで名前呼びやめろ。

「なんで俺が案内しないといけねぇんだよ。ほかのヤツに頼めよ」

ほかにも案内したいヤツたくさんいるだろうし。
菜緒以外の女子と一緒に歩くとか考えらんねぇ。

「え〜っ!
ね、私翔太くんがいいのっ!
お願いっ!」

「はぁ...」

この声うぜぇ。
つーか、一回断られたら諦めろよ。

しかもその上目遣い全然可愛くねぇよ?

「ね、お願いっ!」

「...わかったよ」

こんなに頼まれて断ったら男子の視線いてーし、絶対恨まれるだろ。

「やった!ありがとうっ!
じゃあ、早速行こっ!」

そう言った上原が俺が腕に自分の腕を絡めてきた。