社会人になって付き合った人。
年齢は一緒。付き合ってと言われたが、一度は断った。


その後、少し時間を空けて付き合った。
「はじめは楽しかった」
「趣味も一緒で、これなら大丈夫と思った」
「結婚考えてた人やろ」
「同棲もしてた」
「何で別れた」
「あいつの上司が言ったことがずっと耳に残ってた。」
「何?」
「30歳まで待ってやってくれ。そうしたら大丈夫だと」
「一人前になるのにそれぐらいかかるという意味だった。」
「で?何で待たなかったん?」
「結婚って人が決めること?」
「あの時の私は結婚しても働きながらでもいい。二人で過ごせたらいい」
と思っていた。
あいつは何か違っていた。
「婚約指輪。結婚式。新婚旅行。」
どれも全部しないといけないと思っていた。

そんなのいらないと言った。
私は何も要らなかった。ただ二人でよかった。


お互い仕事が忙しくなり、ちょっとギクシャクしてしまい、
会社の人に相談したら、飲みに行く回数が増え、
結局、年上の人が良く見えてしまい、ちょっと・・・。
「それ!聞いてない」
「会社の取引先の人」
「大人の彼」
「で、何処まで」
「何も無し。でもないか・・・」
「ご飯食べて、夜景見て、ちょっとした間があり、キスはした」
「あんたらしくないね」
「・・・いきなりやった」
「年上の魅力に負けた。」
でも既婚者だったので、それ以上踏み込めず、泣いてしまった。
「ごめんなさい」と言って別れた