「中学生?小学生?」
「そこまで戻るか」
「じゃ中学生でいくか」
「中学生?何もないわ」
「嘘つき。」
「ちょっとだけやんちゃなことはしたけど、外でしてたから、家族はしらんわ」
「ほらでた。あんたの裏表。」
「っていうか、友達と遊んでも、楽しくなかった。あの時は背伸びしてたのかも」
「年上の兄弟ばかりなので、みんなが子供に見えた」
「あの時の私って、冷たい。冷血。何を考えているかわからないと言われていた」
「好きなは子おった」
「おったけど、loveじゃなくてlikeかな」
「幼稚園からの幼馴染は」
「あきらめていた」
「初恋は実らないっていうやん」
「恋愛感情もってはダメやって」
「高校生で気づいてしまったわけ」
「はい・・・それは認めます」
私には幼稚園の時からの幼馴染がいた。
小学生。中学校。そして高校。
まさかと思った。おんなじ高校に通うなんて。あの時のやられた感は・・・
ショックで声も出なかった。一年生の時は同じクラスやし。
学ラン姿の彼をみて。かっこよすぎて、しゃべれなかった。
ほかの彼と付き合っても目が離せなかった。
でも向こうは何も思っていなかった。
でも一日だけ彼女になれた日があった。
「友達に彼女って紹介してもいい?」
「は?なんで?」
「俺の友達と遊ぶねんけど、女の子が足りなくて」
「まぁ幼馴染なら声かけやすいから?」
「ごめん。今日だけ頼める?」
「・・・いいよ」
「じゃ早速たのむわ」
「今から?なんじゃそりゃ」
彼の自転車で集合場所へ向かった。
でも心の中では、ちょっとうれしかった。
本当は彼女になりたった。あの時、勇気があれば言えたのに。
無理だと決めつけた私が・・あほやった・・・。
行ってみると、同じ中学の子が何人かいた。
それも幼馴染の彼に告白しようとしている子もいた。
でも私が彼女というと、目をそらされた。
幼馴染には勝てないって・・・。

悪いことしたなと思い、帰り、彼に言った。
「なんであんなことこんなことしたん?」
「俺彼女いらんねん」
「なんで?」
「今はいらん」
「まぁ私にはどうでもいいけど」
「今あいつと付き合っているやろ?」
「そう。楽しいよ」
「まぁがんばれや。」
「ありがとう」
と言って彼とは別れた。

でも・・・同じクラスだと、意識してしまい、その当時の彼と喧嘩になり、
別れようと思っても別れられなかった。
幼馴染が「あいついいやつだから。がんばれって」
そこで、終わった。

「もしかしてあの子?」
「そう。同じ学校だからわかるでしょ」
「高校生じゃ危ない橋わたらんもんね」
「そう。今の私ならいけたかも」
「あほか。こんな高校生おったらこわいわ」
と笑いながら、ビールが次々空いていく。