「え……」
明るめの茶色い髪は、ふわっと空気を含むように軽やか。
左目の下に小さくある黒子が可愛いと、周りの女子が騒いでいたような気がする。
思い当たった人物に、私は無意識のうちにその腕に視線を向けていた。
『風紀』
そう書かれた腕章を目にして聞こえたのは、サーッ、という全身から血の気が引いた音。
勘違いじゃなかった……。
いっそ見間違いであってほしかったのに……。
「まぁ、菊池はカッコいいよな。……って、何青ざめてんの?」
「だ、だって……」
私……。
よりにもよって、風紀委員長に向かって菊池くんが好きだって認めちゃったよ……!


