卯月くんの中では、校則を破ってまでコソコソと付き合うような考えはそもそもないんだということが、なんとなく分かった。
「……待てないな。うん、無理。たぶん何も障害がなかったら、どうにかして見つけ出して告ってる」
考えるような表情のまま言った卯月くんの言葉に、そっか、と頷きかけたけれど、
「え、“見つけ出して”って……!?」
と驚いて思わず聞き返していた。
え、何、どういうこと?
本当に全然知らない人ってこと?
驚いた顔のまま何度もぱちぱちと瞬きを繰り返す私に、卯月くんは苦笑を零した。
「そりゃ驚くよな。……お前と同じだよ、俺」
「同じ……?」
「お前、陸上やってる菊池のこと好きだって言ったけど、直接話したのは今日が初めてなんだろ?」
「えと、……うん」
少しだけ、戸惑いながら頷く。


