いちごみるくと恋わずらい


きっと自分では分かっていないんだろう。


さらりと名前を呼ぶことが、どんなにずるいことなのか。



……名桜ちゃんの言ってたこと、間違ってなかった。

卯月くんって、天然にモテちゃうタイプだ。


「わ、わかった……」


さっき反省したというのにまたもやどもってしまったのは、今度は緊張ではなくて、ドキドキと大きく揺れる鼓動のせい。


「……どうして卯月くんは、風紀委員長をやろうと思ったの……?」


うちの学校は付き合うことは禁止だけど、それでもやっぱり完全にそういう人たちがいないわけではないことは私も知っている。

見つからないようにうまく付き合っている人たちは確かにいるんだ。


卯月くんだったらきっと、風紀委員なんてやってなければそういう人たちみたいに上手く先生や風紀委員の目をすり抜けて、楽しいモテモテライフが送れそうなものなのに。


ふと純粋にそんな疑問が浮かんで、気付けばそう口にしていた。