君色ﾗﾌﾟｿﾃﾞｨ

翌日、唯を強めの頭痛が襲った。
それでも学校を休みたくなかった。街の騒音に耳を塞ぎながら自転車で学校へと向かう。



「った…」
「唯、どうしたの！？」
麻衣子が咄嗟に唯に話し掛ける。


「なんかねー、頭痛が…」「顔、真っ青だよー？」
「ほんとー。」
実花達が口々に心配してくれる。

「保健室…行こうかな。」
「ついていこうか？」
唯は成海の申し出を断り、一人で保健室へと向かった。








保健の先生はいない感じであった。一応軽くノックをしてみるが、やはり留守である。

「もー…」
ふと、手元に目をやると微かに開きそうな予感が頭をよぎる。
案の定、施錠はされておらず、とりあえずは中に入ることができた。


「いったーい…どうしようかな…？先生いないんじゃあ…」


しかし、頭の髄を打つような痛みは、尚も収まる気配がなかった。

「仕方ないな…ちょっとだけ…。」
唯は上履きを脱いでベッドへと上がった。