その先輩の裾の奥にあったのは電極のコードだった!
一瞬で分かった。
こいつ、なんて恐ろしいことを。
確か紀之の点数は美緒よりも低く接触できないほど、そしてコイツが花蓮に触れたら感電は間違いなく起こる。
しかしこのコードで電流を俺の方へ向ける仕組みになっていた。
俺はとっさにそのコードをひっぱりちぎった。
花蓮は恐怖で驚きと震えを隠しきれていない。
俺だってそうだった。
この存在は恐怖そのものだった。
そして、紀之の表情は完全に爽やかさを無くし、邪悪そのものになっていた。
「余計な詮索するなよ二年坊主…。そして花蓮、お前もこれ以上学校にきて変な真似したら今度はあの程度じゃすまさねえ。」
俺は震えをなんとか押し殺す。
「紀之先輩、いや、紀之…。お前こそ、花蓮に手を出したらただじゃすまねえぞ!」
「ただじゃ、すまない?それって、こういうことかな…?」
ぐぐぐっと、紀之は花蓮の方へ手を動かす。
俺はそれを必死で食い止める。
「な、なにしやがる、そのままじゃてめえも…。」
紀之はおよそ人間の表情をしていない、まるで悪鬼だった。
「ああ、これで花蓮君を訴えて今度は退学にしようかと思ってね。突然二年生の女子に受けたことにしようとしてるのさ!」
さらに紀之の力が強くなる。
「や、やめろ…!」
こいつなんて力だ…。このままじゃ花蓮が…!
そのときだった。
「あー!圭一に、えー!?会長さんじゃないっすかあ!!」
アホの慎二が偶然来たのだった。

