俺の名前は圭一。どこにでもいるような普通の高校生だ。 ちょうど春休みが終わって、今日は始業式だった。 校長の長い話を右から左へ聞き流す体育館で、俺はふとこんなことを思っていた。 「なんで女の子の恋って報われないのだろう」 自慢ではないが、俺はけっこう女子から恋愛の相談をされる。 俺自身の恋についてはまったく相談はしてもらえないけど、俺はそれでもいい。 恋愛なんてくだらない…、中学生の頃からそんな風に思っているからだ。