さっきまでの沈黙が
嘘のように
騒がしくなる周りとは反対に、


「…」


俺と遥、隼人は
未だ一歩も動くことなく
麗から
目を離すことが出来ずにいた。


「…っ、

 何でっ、どうしてっ…!」


そう言って
麗に殴りかかる優真。

が、軽々とかわされてしまう。



「…みんな麗さんのこと
 待ってるんすよ、

 なのに、何で…」



「…」




麗は
優真の質問に
答えようとはせず、

そして
避けるだけで
手を出そうともしない。