「…麗が、


 本当に麗が智貴を撃ったのか…?」




力ない声でそう言った浩貴は
1ヶ月、まともに眠れていないらしく
身体的にも精神的にも疲れ切ってしまっていて。




「…それは、
 俺たちには分からない…。


 …ただ、

 銃は、持ってた」



そんな浩貴の問いに
曖昧な答えしか返せない自分に
無償に腹が立つ。






こんな会話が
毎日のように繰り返されていた。



そして、
いつだって答えなんか出なくて

俺たちはどうしていいのか
分からずにいた。