「俺にも家族ができたんだ。

 …早くお前にも合わせてえな…」


溢れる涙を拭って
振り絞った言葉。



誰が何を言っても翔司の返事はない。



「…翔司、


 俺たちの時間は
 過ぎたようで


 本当は
 あの日のまま

 ずっと止まってるんだ


 …」




いつか静かなこの空間が
明るくなることを、

みんなが笑顔になる日が来ることを、


俺たちは信じ続けられるのか



もう、分からなくなっていた…---




-壮樹side end-