そっと、伊織に目を向ける。
「…麗は白龍が憎い?」
俯いたまま問いかけられた質問に、
「…憎いよ。
でもそれは、
伊織や凪に対してじゃない。
全部、全部、
崎沢に抱く感情だよ。
前にも言ったけど、
今は本当に大切な存在なんだよ。
伊織も、凪も、みんな。
だからほら、
こうして白くすることも出来た」
そう言って、
左の小指を見せる。
「…だけど、
いつかはその白はなくなるでしょ。
…黒龍に、
みんなのところへ戻る日が来るでしょ」
俯いていた伊織は
今すぐにでも泣きそうな顔をする。
「…鬼神組を潰す。
今はただそれだけだよ。
…戻りたい、そう思うことは
今も昔も変わってない。
みんなの笑顔が見たい。
みんなにごめんねって言いたい。
みんなに、大好きって言いたい。
みんなに、
もう一度一緒に居させてって言いたい。
…でもそれは、
今やるべきことじゃ無いの」

