「そうだ。桃ちゃん」


「何？」


私はお母さんに桃ちゃんと呼ばれている。


「彼氏は出来た？」


「ゴホゴホ……」


お母さんの予期せぬ質問に驚きむせる私。


「桃ちゃん、大丈夫！？　どうしましょう、ダーリン。桃ちゃんが…」


「心配するな、ハニー。君には俺がついてるじゃないか……」


「ダーリン……」



「「チュッ………」」



「……そうだ！　桃ちゃん！！」


「大丈夫か？」


お母さんとお父さんが私の顔を心配そうに覗き込む。


「……大丈夫だよ」


二人がキスしてる間に治まったから。