土屋くん……。
彼と出会った……。
一歩、二歩、三歩……。
私を見て後ろに下がった土屋くん……。
私に近づかないって、言ってたもんね……。
傷つく……。
「おはようございます。
新井先輩」
土屋くんが一礼して私に挨拶をする。
「おはよう……」
ちゃんと挨拶してくれた……。
嬉しい……。
「新井先輩……。
学校に行かないん…ですか?」
「うん。行かない。
行かなきゃいけない所があるから」
「そう…ですか……」
「学校をサボるの。
私の事、嫌いになった?」
真面目だから、学校をサボるのなんて許せないでしょ。
「好きですよ、好きです」