土屋くんに
『おはよう』
って、言いたかったな……。
「圭太!!!」
帰りのHRが終わり、静が大声で呼んだ。
圭太にはその声が届いていなかったのか、静の方を見ずに、廊下をスクールバックを手にして、スタスタと歩いている。
「圭太のやつ、一週間も学校を休んでおかしくなった?
桃子の事を置いて、一人で行くなんて…」
「静、怒らないで…。
悪いのは…私なんだから…」
圭太は何も悪くないよ…。
「まだ私の事…怒ってるのかも…。
今は一人にした方が…」
「桃子。私が連れ戻してくるから、待ってて」
「えっ? 静…。待っ…」
静は私の言葉を最後まで聞かずに、教室から勢いよく出て行ってしまった。



