長い一日は朝の十時を持って終了した。いつもなら、ラストソング、MCで閉めくくるが、自然とお客はひいて行ったのだった。

オーナーは潰れ、ボックスに横たわり、隣で麗子ママが介抱していた。

見回してみたら、最後までつぶれなかったのは、俺とガクさんだけだった。

ガクさんは会計のためにお酒を控え、かわりに針生さんが潰れるまで飲んでいた。

俺が潰れなかったのはカウンターに寄り掛かり寝ている愛ちゃんのおかげだった。

麗子ママが言った。

「ガク、帰っていいわよ。それから、キョン!」

俺は怒られるかと思った。致命的なことを愛ちゃんにしてしまったのだから。

「愛ちゃんを連れて帰ってくれる?」

「は、はい」

「ロビンは任せて、なお、あんたは他の三人と片付け、まかせたわよ」

こうして、長い一日の幕がおりた。

麗子ママの仕切のもとで。

そして、ガクさんはみくさんと針生さんと帰り、俺は愛ちゃんを起こして、愛ちゃんの家に帰った。

それから、俺と愛ちゃんの同棲が始まりをつげたのだった。