僕のとなりで。

『あ!出てきた!』

カズヤとサヤカの姿が見えた。

『何してたの?』

ヒトミが聞く。

『ごめん、あたしが、ちょっと具合い悪くて、待っててもらったんだ。』

サヤカが答える。

『大丈夫なの?』

ヒトミより先に、僕が聞くと、カズヤが笑って言う。

『気になるなら、送ってあげたら?』

『大丈夫!大丈夫!1人で帰れるよ!タクシーだし、家まで送ってくれるんだから。』

サヤカが慌てて答える。

『送る。俺、飲んでないし。』

具合いが悪かったから、様子が違ったんだ…僕は、そう思ってた。

『送ってもらいなよ!ね?』

ヒトミがすすめる。

『じゃあ…。』

サヤカに、いつもの笑顔がなかった。



サヤカの家までの車内は、静かで、僕は何を言っていいか分からず、ただ黙って運転していた。

『あたしのこと、どう思ってる?』

サヤカが聞いてきた。

『どうって?』

突然のことで、聞かれている意味は理解出来たのに、恥ずかしくて答えられなかった。

『いいんだ。ごめんね。』

サヤカは、それ以上、何も言わなかった…。