僕のとなりで。

あの日から、しばらく微妙な毎日が続いてた…。


(ちゃんと話さなきゃ…。)


サヤカと弟とのこと。

サヤカの両親のこと。

そして、僕たち2人のこと。


『サヤカ。この前は…ごめん。サヤカの気持ちも含んで、俺達のこと、ちゃんと話し合いたいんだけど、いいかな?』

ニコッと笑って頷くサヤカ。

『サヤカが…弟とのこと、言いたくないなら言わなくていいけど…。でも、サヤカが親から嫌な目で見られるのが納得いかないんだ。サヤカが言わなくても解決出来るなら、悩まないんだけどね…。』

この間まで、凄く前向きに物事を考えられたのに、今は、後ろ向きにしか考えられなくなっていた。

『悩まなくていいよ。あたしが、上手く親に説明すればいいんだし。あたしの問題なんだから、リョウくんは気にしないで。』

弱々しく笑うサヤカを見て、イライラした…。

『ていうかさぁ、俺は関係ないって言ってんの?俺だって、なんか出来たらって思ったんだけど、余計なお世話ってこと?』

分かってた。

サヤカの性格上、僕に迷惑をかけたくなくて言った言葉なんだって。

分かってても、頼られなくて…。


…悔しかった。