「ね、嵐みたいでしょ?」

「だね、賑やかで楽しい人だねぇ」

ドアを指差しながら隣に笑いかけると、きなこちゃんも笑顔を返してくれた。

鍵をかけようと立ち上がったとき、再び部屋のドアが開いた。

「ちょ、留奈さんそれは……。
って聞かなくても分かりますけど……」

「はいこれで問題解消ね! あたしもお泊まり会参加っ」

両手一杯に自分の布団を抱き抱えた留奈さんが入ってきたのだった。

布団の狭さは解消されたけど、部屋がかなりぎゅうぎゅうに狭くなってしまった。

無理矢理押し込むように敷いた自分の布団を満足気に眺める留奈さんに、きなこちゃんは大爆笑だ。

「はぁ……。さすが留奈さん……。
清々しい図々しさです……」

「誉め言葉ねっ」

「くっ……! ははっ!」

何だかんだと3人で眠くなるまで楽しくお喋りに花を咲かせた。