寝支度を終えた私たちは、布団を2組敷いてゴロゴロとお喋りを始めた。

勿論私用と、きなこちゃんには来客用を出したのだけれど、何故か留奈さんも転がっている。

しかも真ん中ではしゃいでいる。

「留奈さん狭いですって。
今日は何かないんですか?

いつも忙しそうなのに、今日に限ってゆっくりなんですね」

「やだぁさくらちゃん、トゲがある言い方ねぇっ!
ま、確かに狭いわね~」

留奈さんは私の言い草を気にするでもなく笑っている。

「狭いと思うならそろそろ……」
「あ、分かった」

そろそろ夜も遅いし帰りませんか? と言いかけたところで遮られた。

留奈さんはあっさり布団から抜け出し、部屋を出ていった。