お向かいさんに恋をして

まさか留奈さん、変なこと言ったりしないよね……?
私はハラハラと二人の会話に耳を傾けた。

「へぇ、女子っぽいねぇ。
おじさんにはついていけそうにないなぁ」

「秋中さんは恋してます? 彼女は?」

わ、な、なんて単刀直入な……! 
いきなりそんな質問失礼じゃないかな?

で、でも滅茶苦茶気になるっ……!

「彼女? いないいない」

秋中さんは笑いながら、パタパタと左右に手を振った。

彼女、いないんだ……!
私はほっと胸を撫で下ろした。

「え、意外~!
カッコいいのに彼女いないんですね。
あ、じゃあ好きな人は?」

……留奈さん、グイグイいきますね……。

でもグッジョブです!
さっき無茶に困った状態を作ったこと叱ろうとしてたけど、チャラにします!