お向かいさんに恋をして

「え、だって……」

安達くんに相談した覚えは勿論ないし、きなこちゃんから話が漏れることもない。何で私の恋のお相手が秋中さんで、その秋中さんがお向かいに住んでることも名前も、何で安達くんが知ってるの?

私が頭をクエスチョンマークで一杯にしていると、きなこちゃんが突然大袈裟に震えだした。

「あ、安達……何かコワイ……ヨ?
もしやストー……」
「んな訳ねぇだろバカきなこっ!」

「冗談だって」

ふざけててへっと舌を出すきなこちゃんと、ぶつぶつ言いながらも怒ってる訳ではなさそうな安達くん。
うん、いつも通りの二人だ。

ただ問題なのは、やり取りの内容。

「え~っと安達くん? その、何で……?」

もごもご言う私に、安達くんに気だるそうに頬杖をついて言った。

「さくらのことなら何でもお見通しだっ!
何て言いきってみてぇとこだけど、実は日野さんから聞いた 」