お向かいさんに恋をして

「で? さくらの失恋相手って、誰?」

「えっ?! とぉ……」

注文して再度届いた烏龍茶を見つめたまま、言葉につまる。
安達くんが隣からじっとこちら伺っているのが分かる。

安達くん、視線が刺さってるからっ!
怖いからっ!

「安達、さくらちゃん睨まないでよっ! あ、留奈さん寝寝ちゃダメっ!」

きなこちゃんはこちらを気にしつつ、留奈さんから目が離せないようだ。

「あれか? 向かいに住んでるっつースーツの男か?」

えっ……?

「確か秋中とかって言ったっけか?」

「なっなんで?」
「安達っ?!」

私ときなこちゃんの視線は一斉に彼に向けられた。

「やっぱりかぁ……」

安達くんはため息をついた。