「へぇ! カップルコンテスト!
今時の高校生って凄いのねっ!

面白そうっ! さくらちゃん、きなこちゃん、行こうよっ!」

ワクワクな留奈さんが、私達を誘う。
私ときなこちゃんは顔を見合わせた。

「わたしは良いけど……ねぇ?」

「うん。留奈さん、お連れさんは……?」

安達君は日野さんと来てるし、私はきなこちゃんと来た。

文化祭に一人で来るとは考えにくい。
留奈さんも誰かと来た可能性が高い。
あ、彼氏さんとか?

それなのに私達と移動したら、さっきの安達君みたいにはぐれちゃわないかなぁ?

「ツレ? いないわよ?
お姉ちゃんの手伝いに駆り出されたのよねぇ」

高校の文化祭の手伝いって何よねぇっ?! と、留奈さんは笑っている。