お向かいさんに恋をして

「さくらちゃん、見すぎ見すぎ」

「あ、またもやジーっと!
ごめんなさい」

きなこちゃんも弟さんも苦笑いを浮かべている中、何故か安達君だけは不機嫌な表情を浮かべていた。

「こらさくら、拓夜ばっか見すぎ。その顔見たいなら俺見てればいーだろっ?」

「う、うん……。
なんか、ごめんね……?」

理不尽に怒られた。
弟くんと間違われたことが、そんなに嫌だったんだなぁ……。
弟くんは気にしてないみたいだけど、安達君が気にしてしまった。

「あと拓夜、さくらはお前より年上だぞ。あんたなんて呼び方すんな」

安達君の不機嫌が、弟くんにも飛び火してしまった。

さっきから申し訳ない……。

「へー。同じくらいかと思った。さくら、だっけ? 若く見えるな」

大学一年生で若く見えるもなにも……。