「じゃ、解散! あたし眠い!
日野、ありがとね! 
居てくれて助かった」

「まぁ良いけど……。
じゃ、二人ともおやすみ」

留奈さんの一言で私たちはそれぞれの部屋へ帰った。
ドアを閉めた途端、涙がまた溢れた。

さっきは外だったから、周囲に人がいたから、どうにか引っ込めた涙。

一人になった途端、思い出したように流れ出る。

ドアに背中を預け、ずりずりと座り込む。

私……。秋中さんと……。
ファーストキス……。

ぐるぐると、よくわからない感情が溢れる。

もう、意味が分からない……。

明日秋中さんと顔を合わせてしまったら……。

私は今まで通りに笑顔で対応出来るのだろうか……?

恋って、苦しい……。
私、一人で悩んでばっかりだ。