ちいside

ーカラン!

…ん?カラン?

この屋上には私しかいないはずなのに、カランっておかしくない?

そう思って私は後ろを振り向くとびっくりした。

それでいて振り向かなきゃよかったって後悔もした。

なぜかというと、簡単に言えばいつの間にか自分以外にも人がいたからだ。

しかも男。

「えっと…そのだな…」

何かいいたそうな口調…しかもこの男。
同じクラスじゃん!!

確か…上野拓人って名前だった気がする…。

いつも女に囲まれてる男として私にとっては印象があった。

でもそれより気になることが…

「ねぇ…もしかして…見てた?」

てかもうこの時点でアウトだけどね…

せっかく変装してたのに…

誰にもバレたことなかったのにいまバレた…

「あぁ…お前、東堂ちいだろ?何で変装してんだよ…」

急にそこついてきますか!?

「別に上野には関係ないじゃん」

「関係ねぇって…そっちの方が全然かわいいのにな」

「えっ!///」

急に何言ってんの!?かわいいって…!

「近くで見たらもっとかわいいな…」

そういいながらグッと顔をちかづけてくる。

「……離れてよ!///」

バッと顔をそらす。

「反応おもしれ〜」

何なのコイツ!?

意味がわからん。

にしてもめんどくさい人にバレちゃったなぁ〜…。

「絶対他の人には言わないでよね!このこと!」

そう言いながら、めがねをかけ2本しばりをした。

「また地味女に戻りやがった…」

「…なっ!」

地味女って…

「地味女で悪かったわね!絶対言わないでよ!」

そう言い残し私は屋上を出て行った。

後ろから「おい!」って声が聞こえたけど無視をした。


はぁ〜…上野拓人か…何かやられなきゃいいけど…