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空は澄み…目の前には海が広がっている。
見渡せば広大な芝生の大地。
そこには動物が暮らしていただろう牧場の柵が点在し、側には小さな小屋がこじんまりと佇んでいた。
家の中は生憎見ることはできなかったが、恐らく以前の悲劇を物語ったまま、誰にも触れられずにいるのだろう。
そして小屋の裏には言われた通りに墓石が寄り添うように二つ並べてあり…私は何とも言えない空虚感に襲われた。
――デヴァーデン王は、もうこの世にはいない。
その事実を知ったのは…世界屈指の大国であるフィレンツィリア王国の国王との会談の日のことであった。

