「愚かな…!貴殿は自らの国を民を捨てるおつもりか…!何故だ!何故自ら滅ぶ!貴殿は…小国であろうと…その王だろう…!」
なぜ、これほどまでに腹立たしい気持ちになるのか…自分でも理解できないまま、私は机を叩いた。
声が裏返り、むせ返る。
「私は…私は主の命には抗えない…、この国を何としてでも滅ぼさねばならない…。例え私ができずとも、我が主は徹底的にデヴァーデンを潰すだろう。」
自分がとても無力に思えた。
同時に、悪魔のような存在にも思えた。
国の王と話すこともなく、主の命に従い、私は無情に任務を遂行してきた。
それが正しいと信じていた。
でも歳を取るにつれ、自らの存在に疑問を感じていたのも事実。
私は…善まで排除してしまっているのではないかと。
この世界に必要な器を、破壊しているのではないかと。

