憲兵は、帽子を取った。 ハラリと零れたのはプラチナゴールドの美しい髪。 精悍な顔立ちは…我が主に盾突いた、まさにあの王と同じで。 「貴方は、」 驚く私と、優しく微笑む男。 男は慎ましげに胸に手を当てると…小さく会釈をした。 「ようこそ、デヴァーデンへ。私はローレンツ=オーギュスト・イルデン。 この国の王です。」