「はぁ?意味わかんないしっ。小学生かよ。うちらがそんなことするかよ。」

と暴言を吐く華の小指を橋本さんは強引に自分の手に絡めた。

最初は抵抗していた華もニコニコしながら歌う橋本さんを見てなのか、抵抗をやめた。
それは、優子も同じだった。

私の番になった。
私は抵抗なんてしないけど、華たちが抵抗をやめた理由が分かった。
抵抗しなかったんじゃなくて抵抗できなかったんだ。

橋本さんは私の指が赤を通りすぎて白くなるほどに力をいれた。
何ていう力だ。
すごい。

「…ッ!…」

痛くて顔が歪む私にお構い無しに橋本さんはうたいだした。

「ユービキリゲーンマーウーソツーイタラハーリセンボンノーマス……ユービキッタァ♪」

歌を歌いながら橋本さんは私の目から自分の目を離さなかった。
最後のユビキッタの部分の橋本さんの笑顔がなぜかゾクッとした。