真っ白な犬


私は祖父の餌やりを手伝った。

茶色くて、色んな形をしていて、私はドッグフードのやや香ばしい匂いが大好きだった。

私が食べたい!と本気で思っていて、手を伸ばして口に運ぼうとしたがさすがにダメだ、と思い断念した。


祖父に連れられ、小屋の隣の置き物小屋に入り、バケツの中のドッグフードをおわんにすくって、エサ入れに入れた。

それを小屋の中に入れようとした。

すると突然祖父が



「おすわり!」

と言った。

突然言ったのでびっくりした。

その後

「待て!・・・・・・・よし!」

待てと言っている間もきちんと待っていて、よしと言ってから食べた。

私はこの時とっても頭のいい犬なんだなと感じた。

私にもできるかな、と思って

「おすわり!おすわり!待て!」

と言ったがきょとんとしていて、反応せずエサを食べられてしまった。

声の大きさが足りなかったのかな、と思いつつ声を大きくして頑張った。


祖父が家に戻ってからも日が暮れるまで頑張った。

でもジョンはくたぁっと横になって、私の指示を聞いてくれる事はなかった。



少しイラっとしたけど、最初だからなと思い我慢して家に帰った。