〜樹side〜



ぶつかった女の子は声のでない子だった。


小柄で髪の毛を二つに結んでて、すっごく笑顔の似合う女の子だった。




「放課後、屋上で待ってるわ。」


声の出ない理由を知りたかったのは事実だけど、本当は



もっと喋りたかったのかも知れない。


声の出ないとわかっていても、もう少し彼女について知りたかったのかも。