「そういえば、涼って彼女作んないの」


いつも通り、沙羅ちゃん家でご飯を食べて、ゆっくりしてるときだった。
突然、そんなことを聞かれた。


「えっ、何で?」

もしかして、俺のこと気になってる?
なんて、自惚れてみる。


「だって、モテるって聞いたから。」


やっぱり、そんなに現実は、甘くないか…


「俺の好きなのは、沙羅ちゃんなんだよ?他の子に興味なんてない。」


そう真剣に言ってみる。
本心だし。


「な、なに言ってるの…冗談はやめて。」


少し赤くなりながらそう言ってきて。


「俺は、本気だよ?」

「本気って……涼は、私にとって弟みたいなもんだもん。」


そう言われた。
わかってても、実際かなりつらい。
ただの家族でしかない。
そう思われているんだと思った瞬間、俺は沙羅を押し倒していた。


「ちょっ、な、何??」

「俺は、沙羅を姉なんて思ったことはない。」


それだけ言って、キスした。


「っ…んんっ!っんっふっ…」


沙羅の声が脳を刺激して……止まらない


「やだっ…やめて。」


やっと、我にかえったのは、その声が聞こえてからだった。


「ごめん……」


泣いてる、沙羅を見て俺は、あやまる。
俺かなり、最悪だよな。
無理矢理なんて。


「あやまるなら、最初からしないでよっ……」

確かに言う通りだ。

「――っ、今まで、迷惑かけてごめんね…。」


俺は、その言葉を残して部屋から出て行った。