幸せはいつだってそこに

「小鳥遊いるかー?」

ウェディング会社"プラネット"の社内に課長、上野の声が響く。
突然指名されて驚きつつ純也は返事をした。
「はい!」
「あのなぁ、実は…」
上野は他の社員に聞こえないよう純也の肩に腕を回して声を殺して言った。
「お前の移動が決まった…」
脳内に衝撃が走った。
このわりと大きな会社である"プラネット"からの移動となると移動先は8割型小さな会社だと予想される。
純也はこの仕事を心から誇りに思い、真面目に働いていた。
なぜ自分が移動なのか、まだ整理し切れていなかったが、気づいたときにはか細く
「はい……」
と答えていた。