私なんかが好きでもいいですか?



 クラスはガヤガヤとしていた。


 さすがに3年生ともなると、私のように友達がいないという人はごくごく稀なわけで。


 みんな、誰かしらとしゃべったり、ふざけあったりしていた。


「あはははは!めっちゃウケるんだけどそれ!」


 …その中でもひときわ目立つのが、『荒木由奈』という存在だった。


 その名は私でも知っている。


 まあ男女共にモテモテで、いつも人に囲まれている、クラスの中心的存在。


 私は正直苦手だ。


 あのテンションとか、ついていけなさそう。


 私なんかとは正反対だ。


 そう思っていたのに。