「あン?めんどくせーこと言うな。まー、付いていってやるよ!」
やっぱり怖い言葉の中に見え隠れする、優しさ。
「あ、ありがとうございます…。」
私はどこに向かおうかなんて決めているはずがなかったので、しばらく考え。
「…なぁこれ明らかに屋上に向かってるよな?」
「そーです…。」
屋上。
きっと誰にも見つからない。
ほんとは立ち入り禁止だから…。
鍵はかかってないという、ゆるい禁止だけど。
「これ話すの、上条くんだけなんですからね…!」
顔を見つめて(睨みつけて)そう念を押す。
ん?
心なしか顔が赤いような…。
風邪かなぁ?
