私なんかが好きでもいいですか?



『あたしらが佐藤さんを分かろうとしなかっただけ。気取ってるよりも、佐藤さんの謙虚な性格の方が好きだよ!!』


好き。


胸のなかで何かがじんわりと広がっていく。


私、1人よりマシとか言ってたけど。


強がってただけなのかもしれない…。


 力が抜けて、膝から崩れ落ちるようにして地べたに座り込む。


 頬からは暖かい滴が流れ落ちた。


ほんとはずっと誰かに言ってほしかった「好き」。


 それは、すごくすごく温かい魔法みたいな言葉。


『えっ、泣く!?ごめん、なんかあたしミスった!?』


ぶんぶんと頭を振る。


嬉しくて涙腺が崩壊してしまった。


それくらい、私にはかけがえのない言葉だった…。