でもさ、これって…
「ふっ…何、嫉妬?」
橋本に数歩近づいて、耳元で囁いた。
「ばっ…ちがっ…!てか、近い!」
「わざと近くしてるんだよ。」
「……ほんとに嫉妬とかしてないし!!!自惚れないでよね!!!」
だんだんと真っ赤になる橋本が、可愛くてしょうがない。
こんなの、誰にも見せたくねぇーな、なんて思う俺は重症だな。
「くるみ」
「だからなんっ……ぅえ?」
「ぅえ?だって、あっははっ!腹いてぇ!!」
「なっ!!あんたがいきなりな、名前で呼ぶからっ!!!」
「…くるみ、俺のことも名前で呼んでよ。」
なんでいきなり橋本の名前を言ったのか、俺でもわからない。
…ただ、奏太と華原が呼び合ってることが羨ましかったんだ。
「呼んでくれねーの?」
「な、なんで今更…っ」
「呼ばないなら、俺帰ろうかな、ここで。」
「え、ダメっ…!」
「おっ」
しまったって顔をする橋本。
しまいには俯いてしまった。
あー上目遣いが……

