橋本も気になったようで、部屋の隅に華原と移動して何やら話している。
あーくそっ…
俺も名前で呼ばれたい。
でも名前で呼んで、なんて簡単に言えるかよ。
「七瀬たち、ちょっと聞いて」
「あ?」
奏太の一言に、みんながテーブルの周りに集まった。
「さっき母親からメールきて、弟の学校に迎えに行って欲しいって言われたからあと少ししたらお開きにしたいんだけど、いいか?」
「あれ、奏太弟いたんだ!何歳?」
「今年9歳なんだ。」
なんやら学校側が防災訓練をしたらしく、保護者が迎えに行かなきゃ行けないらしい。
奏太も大変だな。

