それから学校に行く準備をして、俺はいつも通りに家を出た。 学校に着けば奏太がいて、つまらない授業を受ける、 はずだった。 「今日は席替えするぞー!」 気分屋な担任の声に、俺は伏せていた顔をあげた。 「七瀬、席替えだって。橋本となれるといいな。」 奏太はボソッと俺に言った。 とくに返事もせず、また伏せる。