向かった先はもちろん…
体育館裏
「…で……なのよっ!!」
「そん………よっ!!」
だんだんと大きく聞こえる声に、俺はやっぱり、と思った。
それと同時に、女って怖いって思うな。
俺は物陰に隠れながら様子を伺った。
見るところ、1対3のようだ。
「七瀬を1番に好きなのはあたしなんだからっ!!なんでっ…なんであんたなんかがっ…!」
…槙原ってやっぱりそうだったのか。
「だから、なんであたしに言うわけ?七瀬に言えって何回も言ってるじゃない。」
…そんでもってくるみもくるみで怖い。
はぁ…
「おい、そこでストップ。」
痺れを切らして、俺はくるみの前に立った。

