「まぁ、間違っちゃいないな。」
「そっか。…あ、じゃああたし行くね」
「おー」
なんだったんだ、あの一瞬の顔。
驚いていたけど、確かに一瞬怒ったような顔してた。
なんもなきゃいいけど…
「おー!七瀬!はよー」
「奏太か。はよ。」
「なぁさくら知らね?」
「華原?さぁ…くるみといるんじゃね。」
「そうか…」
てかくるみどこだろ。
今日一回もあってねぇや。
「てかお前らどーなったんだよ」
「どうって……付き合うことになった。」
「ええっ?!」
俺の声が廊下に響き渡り、周りの奴らからの視線がかなり痛い。
「お前香奈のこと言ったのかよ?!」
「…言ったよ。それに、あいつは思い出にしたんだ。今はちゃんとさくらが好きだよ。」
奏太は真剣な顔をして言った。
その顔を見て、俺はこいつの言葉を信じると決めた。
「泣かせんなよ、こっちにまで迷惑かかるだろ。」
「お前が言うなよ!!橋本のことでどれだけ俺らが助けたか!」

