「…せ。…なせ。」


どっからか声が聞こえて、俺はうっすらと目を開けた。


「わっ」

「あ、起きた。もうすぐ終わるよ」

目の前には、俺の顔を覗き込むくるみがいた。

…起きて一発いいものを見た。


「ほら、出る準備して。」


ハッとすると、すでに乗り物は停車していて、扉が開いていた。


後ろからはありがとうございましたーとお姉さんの声が聞こえる。


「ん〜」

「なんだか、あっという間だったね。」

欠伸をしていると、横からそんな声が聞こえた。

「そうだなー。あ、観覧車、乗るか?」

ふと目に止まった、かなりでっかい観覧車。

「うん、そうだね!」



観覧車乗り場に行くと、運良く並ばずに乗ることができた。